アイアンマンが教えてくれた、経営とリーダーシップのこと

2026年5月10日、私はVNG IRONMAN Vietnam – Da Nang 140.6を12時間36分02秒で完走しました。初めての13時間切りであり、自己ベストの記録です。また、ベトナムの「Bảng Vàng Marathon Việt Nam(Vietnam’s Best Marathons)」に名前を刻んでいただけたことにも、心から感謝しております。

スイム1時間28分10秒、バイク5時間50分01秒、ラン5時間06分47秒。数字の裏側には、水の中、道の上、そして強い日差しの下で過ごした長い一日があります。そして走れば走るほど、このレースは経営とよく似ていると感じました。

近道はない

IRONMAN 140.6は、スイム3.8km、バイク180km、ラン42.2kmで構成されています。そのどこにも、省略できる1メートルはありません。一かき、一こぎ、一歩のすべてを、自分自身で進めるしかないのです。

ダナンの前にも、私はIRONMAN北海道を完走し、千葉の100kmウルトラマラソンを走り、多くのフルマラソンに挑戦し、富士山にも2回登頂しました。そのどれにも、近道はありませんでした。

経営も同じだと感じています。お客様からの信頼、チームの力、企業としての信用。どれも近道で手に入るものではありません。グローバライズが2,500社以上のパートナー企業様とご縁をいただき、7,000名以上の求職者の方々をご支援できるようになったのも、一つひとつの仕事を最後までやり遂げてきた積み重ねの結果だと思っています。

長い一日のペース配分

アイアンマンで最も難しいのは、速く走ることではなく、12時間を超える一日を通してペースを保つことです。スイムやバイクの序盤で力を使い果たしてしまえば、最後のランで必ずその代償を払うことになります。

リーダーにも、ペース配分が求められます。自分自身に対しても、チームに対してもです。経営は100メートル走ではなく、何年も続く長い道のりです。加速すべきとき、ペースを守るべきとき、回復のために休むべきときがあります。その見極めもまた、リーダーシップの一部なのだと思います。

さらに、リーダーのペースは、やがてチーム全体のペースになります。リーダーが常に焦っていれば、チームは疲れ切ってしまいます。リーダーが落ち着いて、安定したリズムで、方向をはっきり示すことができれば、組織は長い道のりをともに走り抜く力を持てるのではないでしょうか。

規律がゴールへ連れていく

やる気は、レースにエントリーするきっかけにはなります。しかしスタートラインに立ち、ゴールまで連れて行ってくれるのは規律です。誰にも見られていない練習、気分が乗らない日でも外に出る日々。それこそが結果を左右します。

仕事も同じです。やる気には波がありますが、規律は残ります。強い組織は、ごく普通の日にも繰り返される良い習慣から生まれるのだと感じています。

私にとって規律とは、窮屈な決まりごとではなく、自分自身との約束です。自分との約束を守れる人は、お客様やパートナー企業様、そして仲間との約束も大切にできるはずだと信じています。

一歩ずつ――KEEP MOVING FORWARD

ランの終盤、身体は疲れ切っていました。そのとき私は、ゴールまであと何キロあるかを考えないようにしました。考えたのは、次の一歩だけです。そして、その次の一歩。

KEEP MOVING FORWARD. 速くなくていい。ただ、止まらないこと。

それは、お客様がおらず、誰にも信頼していただけなかった創業期を乗り越えてきた方法でもあります。遠くを見すぎて心が折れるのではなく、目の前の仕事を丁寧にやり遂げる。小さな一歩の積み重ねが、やがて長い道のりになります。

アイアンマンは、私を特別な人間にしてくれたわけではありません。教えてくれたのは、普通の人間でも、規律を持ち、粘り強く、諦めずに続ければ、遠くまで行けるということです。

皆さまが今、どの地点にいらっしゃっても――スタートしたばかりでも、道の半ばでも、ゴールが近くても――次の一歩は、いつもご自身の手の中にあります。ともに、前へ進んでまいりましょう。KEEP MOVING FORWARD.

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